今回は、子どもに意思決定力や問題解決能力を身につけさせる方法の1つである「片付け」についてご紹介していきます。
「子どもがなかなかおもちゃを片付けない・・・」「片付けようとがんばっているけど、片付け方があまり上手じゃない・・・」という悩みを持っている方や、「意思決定力」「判断力」「問題解決能力」を小さい子供に身につけさせたいという方は、ぜひ「片付け」を活用してみてください。
子ども自身が自分で片付けをすることで、「意思決定力」や「判断力」などを身につけることができます。
しかし、いきなり片付けを子どもに1人でさせるのは難しいです。
そのため最初は親のフォローが必要になってきます。
そこで今回は、「片付け」をやらせることで、子どもの判断力や意思決定力を育む方法をご紹介します。
まずは子どもが片付けをするように誘導する
最初は子どもはなかなか片付けをしようと思いません。
大人でさえも片付けを好んで行う人は少なく、面倒くさいと思う方が多いです
しかし、子どもの頃からきちんと片付けの習慣を身につけさせることで、それは小学生~大学生、大人になったあとも整理整頓を定期的にするようになります。
そのため、幼児期にしっかりと片付けをする習慣を身につける必要があります。
まだ幼い子どもに片付けをさせるためには、以下の2つがポイントになります。
1.親が一緒に手伝って、片付けを「楽しいこと」と認識させる 2.片付けやすい部屋の環境をつくってあげる |
もう少し詳しく上記の2点を見ていきましょう。
親が一緒に手伝って、片付けを「楽しいこと」と認識させる
最初から子どもにちゃんと片付けなさいといっても子どもはなかなか行動に移さないことが多いです。その場合、以下の2つの理由が考えられます。
①片付けが面倒くさいと感じる
②どうやって片付けをすればいいのかわからない(何から片付ければいいかわからない)
子どもが片付けをなかなかしない理由は、上で述べた2つの理由がほとんどです。
まず①に該当する場合は、お母さんお父さんも一緒にお手伝いしてあげることが大切です。
子どもに「片付けをしなさい」と言ってもなかなか子どもはやりません。
そのときにお母さんお父さんが静かに片付け始めると、その後、黙って子どもも手伝ってくれるようになります。
このときのポイントは早く片付けないで子どもが参加するのを待ちながらゆっくり片付けることです。
そして、子どもが片付けに参加してきたら、片付ける場所を教えながら一緒に行いましょう。
また、慣れてきたら、子ども自身に、「これはどこにしまえばいい?」というふうに質問しながら片付けをしましょう。
またこのとき、積極的に子どもとコミュニケーションをとり、楽しく片付けをしようと努力することが大切です。
そうすると子ども自身が自分で考え、決定を下します。
このときに、「判断力」「意思決定力」が養われます。
また、一通り片付けが完了したら、「きれいになったね!」「よくがんばったね!」とお子さんをほめてあげることが大切です。忘れないできちんと褒めて挙げくださいね!
そして、片付けを子どもに教える際にもう一つきちんと教えることがあります。
それは「物を大切にする」という精神です。
乱暴な扱い方をしたら壊れてしまうこと、おもちゃひとつにたくさんの人の努力が込められていることなどをきちんと伝えることも片付けの目的の1つです。
②の場合は、まずは片付けがしやすい環境に部屋を整備することが大切です。
部屋が複雑で片付けるための箱などが奥にある状態だとなかなか子どもが片付けをすることは難しいです。
そのため、
・どこに片付ければいいかわかりやすいようにする
・片付けやすい位置に箱や入れ物を設置する
の2点を意識して部屋の環境を整えてあげてください。
また、何から整理すればいいかわらかないという人は、以下の3つの手順でまずは部屋の中をスッキリさせてください。
①年齢が上がったことでいらなくなったおもちゃなどは処分 ②分類して収納(本、おもちゃ、雑貨、洋服など) ③よく使うおもちゃは1つの箱に集める |
①~③の手順でまずは部屋を整理整頓し、片付けをしやすい環境を整えましょう。
片付けの難易度は主に2段階に設定してあげよう
片付けのレベルとしては、2段階にわたります。
<第1段階>
最初はおもちゃをしまう場所はあらかじめ決めておいて、子どもに「決まった(正しい)場所」に片付けるという習慣を身に着けさせる
<第2段階>
子ども自身に片付ける場所を決定させ、そこにきちんと片付ける習慣を身につけさせる。
このとき、子どもが決定したお片付け場所に対して、どうしてそこに決めたのか説明してもらうようにしましょう。
※問い詰める必要はありません。
片付けは上の2段階のレベルにわけて行いましょう。
まずは、第1段階の片付けを徹底することが大切です。
学習環境が学習効率を高める
2本の文部科学省のH26年の「学力・学習状況調査」では、整理整頓の工夫が子どもの学習効率を高める効果があることが明らかになっています。
ここでいう学習効率とは、
・集中力の向上
・記憶力アップ
・時間の使い方が上手になる
の3点を指します。
つまり、
・机の上に勉強スペースが常に確保されている状態
・ノートや教科書がすぐに取り出せる場所に保管している
・鉛筆が削られている
など学習環境が整えられていることで、学習効率が高まるのです。
そして、この学習環境を整える土台となる力が「片付け」なのです。
そのため、片付けの習慣をしっかり子どもに身につけさせることで、その子どもの将来の学力などにもプラスの影響をもたらすことになります。
そのため、この点からも幼児期の片付けが重要であるということがわかると思います。
さいごに
今回は幼児期の子どもの「片付け」について、その効果や方法、コツをご紹介してきました。自分が散らかしたものを片付けるというの人としてのマナーでもあります。
そのため、幼児期にしっかりと片付けの習慣を身につけるさせることが大切でもあり、親の役目でもあります。
ぜひ、子どもに片付けをできるようになってほしい、判断力や意思決定力を身につけてほしいという方は、この記事を参考にしていただけると幸いです。
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